日本弁護士連合会による今年の人権擁護大会では、
・「ともに学び・育つインクルーシブ教育及びともに生きるインクルーシブ社会の実現を求める決議」が採択され
・「戦争をしない、させない 長崎宣言」が出されました。
私は、前日に開かれたシンポジウムのうち、第2分科会「再び戦争の惨禍が起こることのないように〜危機の時代の私たちの選択」に参加しました。
はじめにその趣旨として、今年は、広島・長崎での被爆80年を迎えましたが、日本は2017年に採択された核兵器禁止条約に署名を拒み続けていること、軍事的な抑止力を強化することが唯一の手段であるのか、日本国憲法の理念である恒久的平和主義に基づく方策はあるか、を共に考え、核兵器のない世界の実現を目指すという説明がされました。
基調講演や日本の各地域からの報告では、現在、沖縄や九州各地で軍事力が強化されているという現実を突きつけられました。
また、世界では核抑止論をよく見聞きしますが、ここで一番考えなければならないことは、仮に核抑止に失敗した時にはどうするのか、核使用に伴う国際法上の問題、人道上の影響の分析が不十分であるという指摘がありました。
さらに、国際法では、戦争の対象から一般市民が除外されているところ、その実、核抑止論は一般市民も含めた脅威を前提としているので矛盾しているのではないか、つまり核に対する恐怖が抑止の仕組みとして利用されているとの説明もありました。
そして、核使用に伴う人道上の影響を考える上では、この被爆地長崎で起きたことから学ぶという「長崎リアリズム」が提唱され、長崎で起きたことから学ぶ姿勢の大切さを身に染みて感じることができました。
そのほかにも、高校生平和大使(長崎)の報告、パネルディスカッションなど、本当に多様な角度から考えさせられる内容であり、とても素晴らしいシンポジウムとなりました。ここで感じた思いを少しでも前に進める取り組みの必要性を感じています。
弁護士 池永真由美(本部オフィス)

