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残暑お見舞い申し上げます

昨年7月5日に発生した九州北部豪雨の爪痕も消えないまま、今夏、全国各地で悲惨な豪雨災害が発生しました。被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。
弁護士法人奔流法律事務所朝倉オフィスがある福岡県朝倉市では今なお幾つもの集落が復旧されないまま取り残されており、多くの方々が先行きの見えない避難生活を余儀なくされています。朝倉市は、本年3月、朝倉市復興計画を公表しましたが、ロードマップでは本格復旧は来年度以降の計画となっています。すでに被災された住民の中には帰還を諦める声も上がっており、帰還を希望する住民が3割程度にとどまる集落もあります。このような不安の声に耳を傾けつつ、私たちも仮設住宅での法律相談などの支援活動を続けて参ります。
毎年のように繰り返される悲惨な災害、その被害に学びつつ、私たちの社会を前進させていかなければならないのだと思います。
あの東日本大震災と福島第一原発事故から7年が経過した本年3月23日、玄海原発3号機が再稼働されました。昨年末に明らかになった神戸製鋼所や三菱マテリアルのデータ改ざん、その製品が玄海原発にも使用されていましたが『自主調査』によって安全性が確認された末の再稼働でした。ところがその再稼働から僅か一週間後、腐食した配管からの蒸気漏れが見つかり発送電が停止されました。私たちが福島の被害を忘れるとき、被害はまた繰り返される、福島の方々のお話を伺う度に、私たちの今の暮らしも紙一重の幸運の上に成り立っているのだと痛感します。
3年前にドイツの建築家とお話しする機会がありました。そこに暮らす市民ひとりひとりが尊重されるドイツの都市計画に感銘を受けた私が「さすが原発をやめる国のまちづくりは違いますね」と感想を述べたところ、「市民がまちづくりをする国だから原発もやめられるんですよ」と笑われました。確かにそうですね(笑)。諦めることなく、市民ひとりひとりが主人公になれる社会を展望して前進していきたいと思います。
記録的な猛暑が続いていますが、皆様、くれぐれもお身体をご自愛ください。

代表社員弁護士 池 永  修

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