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本部オフィス

研鑽に励む

先日、法人全体で研修を実施しました。

当法人では定期的に事務所内研修を実施していますが、研修では毎回異なるテーマを設定し、新しい知識や知見を取り入れ、法人全体でノウハウを共有しながら、研鑽に励んでいます。

今回は法律相談に関する研修でしたが、相談者の心情に寄り添うことの大切さや、事情を聴き取り、的確に法律上問題となりうる点を指摘し、わかりやすく説明すること、相談者の目的を把握することの重要性など、着任して間もない自分にとっては非常に参考にすべき点が多く、大変有意義な研修となりました。

グループディスカッションや全体ディスカッションにおいては、複数のオフィスにまたがって活発に意見を交換することができ、普段会話する機会が少ない事務職員や弁護士との間で様々な知識や経験を共有する良い機会となりました。

今後もご依頼に来られた皆さまの力になることができるよう、精一杯精進していく所存です。

弁護士 陣内隆太 (本部オフィス 福岡市東区)

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「日本初の全盲弁護士」竹下義樹弁護士講演会を聞いて ~困難を乗り切るため、多くの引き出しを!~

 2月26日にNPO法人九州アドボカシーセンターと自由法曹団福岡支部、福岡青年法律家協会が主催して竹下義樹弁護士(京都弁護士会所属)の講演会を開催しました。
 竹下弁護士の話を聞いて、一番強く感じたことは、彼の司法試験合格への執念です。
 9回目での合格ということは、当時の受験環境からして、それ程驚くことはありませんが、点字の司法試験実現に向けての国(法務省)への要請行動、六法など受験教材の点字化、及び膨大な録音テープの作成などは、はるかに想像を超えたものでした。キーワードは彼を支える仲間の力と、それまでに出会った学校の教師の存在だと思いますが、ただ彼は目が不自由でなかったら弁護士は志望しなかったと応えたように、何が何でも弁護士にということは必ずしもなかったとも話しました。

 彼は勉強以外の分野、例えばスキーや競馬、釣りなど興味を持った分野には、徹底して極めてみるという尋常でない精神力を持っていたことがわかりました。弁護士になってもならなくても、人生の節目やある局面では様々な困難や試練に直面します。最初の試練は彼にとっては失明という現実でした。その際、彼は困難を乗り越えるためには何が必要で、何が挑戦できるのかを自分を奮い立たせて真剣に考えたと思います。勿論いろんな人の協力も得ながら。
私は、その後の彼の人生の歩みも考えて、彼の「引き出しの多さ」を感じました。どんなことがあっても、こうすれば道が開かれるという術(すべ)を多方面で有していた。そのことが彼のたくましさの源泉になっていたのではないかと。
私自身は、彼のような執念は残念ながら持ち合わせていませんが、残りの人生、「引き出しの多さ」で乗り越えていきたいと感じました。  

社会保険労務士 木下淑文(本部オフィス、福岡市東区)


~NPO法人九州アドボカシーセンターとは~
人権課題に取り組む弁護士を志す学生を支援するため、法科大学院発足と同時に設立されたNPO法人です。九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーは、そのような弁護士、学生向けではありますが、一般向けにも興味深い話題のセミナーを定期的に開催しています。
昨今は、感染拡大防止の観点から、ZOOMでも参加できるようになりましたので、興味のあるセミナーを見つけたら、是非お気軽にご参加ください(参加費不要です)。
https://advocacy-center.com/

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相談者に寄り添った相談をめざして

本年11/12、弁護士法人奔流の全体研修が実施されました。
全体研修は、当法人(全4オフィス)に所属する弁護士9名と全職員の参加による研修で、当法人内で最大の研修会です。
緊急事態解除後、新型コロナウイルスの感染者数も減少傾向にあり、落ち着いてきた状況ではありますが、感染対策も万全にして、集合型ではなくオンラインでの実施となりました。

今回の研修は、私たちの日頃の業務を見つめながら、さらに相談者の皆さんに寄り添ったものとするためにはどうすべきかを考える良い機会となりました。私自身も、他の弁護士や職員から様々な指摘等を受け、今後、向上すべき課題が発見できた有意義な研修となりました。

弁護士法人奔流は、相談者の皆さんに、より質の高いリーガルサービスを提供すべく、定期に研修等を行い、絶えず研鑽を積んでおります。
なかなか仕事の合間にまとまった研鑽の時間はなかなかとれないこともありますし、こうした機会を逃すことなく、自身の成長につなげていけるよう精進していきたいと考えています。

今年も早いもので、残り1か月となりました。12月は多くの相談が寄せられる月でもあります。年内にご相談をお受けできるよう、お困りのことなどありましたら、お早めの申込をお願いいたします。

弁護士 花田弘美(粕屋オフィス)

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人権セミナーに参加して

去る10月15日にNPO法人九州アドボカシーセンターが開催した人権セミナーにzoom参加しました。今回のテーマは「コロナ禍における雇用脆弱層の実態と弁護士の役割」です。労働審判が年間3500件前後で推移する中、特に今回は長期化するコロナ禍を理由に解雇や内定取り消しを受けた方の事例の紹介でした。

今年2月の人権セミナー「正規労働者と非正規労働者の格差を考える」でも感じましたが、今回も同じく、当事者となられた方の勇気と行動力、それに寄り添い結果を出された弁護士の熱く強い思いに胸を打たれました。自分に置き換え、果たしてここまで頑張れるかと考えました。また弁護士に相談するまでに辿り着かない不安な思いを抱えている人がどれほどいるのかと思うと、それにも心が痛みます。

今回の事例の方々は、現在、希望を持って働いておられます。働く意思のある一人ひとりが力を十分に発揮できる社会になることを願います。

弁護士とは、助けを求める人の足元を照らし、行く先を示す光となることを実感し、相談に来られる方々に寄り添う弁護士を支えられる事務局でありたい、と気持ちを新たにした人権セミナーでした。

宗像オフィス事務局S


~NPO法人九州アドボカシーセンターとは~
人権課題に取り組む弁護士を志す学生を支援するため、法科大学院発足と同時に設立されたNPO法人です。九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーは、そのような弁護士、学生向けではありますが、一般向けにも興味深い話題のセミナーを定期的に開催しています。

昨今は、感染拡大防止の観点から、ZOOMでも参加できるようになりましたので、興味のあるセミナーを見つけたら、是非お気軽にご参加ください(参加費不要です)。

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『弁護士の魅力セミナー』に参加して

NPO法人九州アドボカシーセンターが定期的に開催している『弁護士の魅力セミナー』にZOOM参加しました。

今回は『韓国「慰安婦」判決 と主権免除を考える』というテーマで、関釜裁判で原告側の代理人となられた山本晴太弁護士と、長年にわたってその裁判の支援をされてきた花房俊雄さん、恵美子さんご夫妻より、「慰安婦」訴訟に対する日本の裁判所の判断や日本政府の対応、今年(2021年)示された韓国「慰安婦」訴訟の2判決についてのお話を聞かせていただきました。

関釜裁判とは、第二次世界大戦中に「従軍慰安婦」や「女子勤労挺身隊員」として強制的に働かされたとして、日本政府に公式の謝罪と総額5億6400万円の損害賠償を求めて、1992年に山口地裁下関支部に提訴された裁判で、原告は韓国人の女性10人です(下「関」支部に「釜」山の女性が訴えを起こした。)。山本弁護士はこの裁判の弁護団として、花房さんご夫妻は支援の会の中心メンバーとして活動されました。その後1998年に出た一審判決では「従軍慰安婦制度は、憲法に定める基本的人権の侵害である」「国は被害回復のための立法義務を怠った」として元従軍慰安婦3人に一人あたり30万円の慰謝料を支払うように命じました(公式謝罪と「女子勤労挺身隊員」への損害賠償の義務は否定)。当時、元従軍慰安婦の方たちが起こした裁判は関釜裁判を含め7件あり、その中で最も早く判決が出たということでも、その他の裁判へ与える影響などが注目されました。

花房さんご夫妻からは、関釜裁判の原告である女性たちの生い立ちや、慰安所に入れられてしまった経緯、その後の過酷な状況についてお話がありました。また、「慰安婦」とは別に「女子勤労挺身隊」という組織に入れられた当時小学校6年生くらいの少女たちの話もありました。終戦直後にアメリカ軍が撮影したという「女子勤労挺身隊」の写真を見せていただきましたが、まるで小学校での集合写真かのように写る幼い少女たちばかりでした。その少女たちが、食事もわずかしかもらえない空腹の苦しみの中、長時間危険な労働に動員させられていたと思うと胸が苦しくなりました。
また関釜裁判を通しては、苦しみをひた隠しにして生きてきた原告たちが、裁判が進むにつれ徐々に大きな声で笑ったり泣いたりできるようになり、自身を解放し自尊感情を高め、最終的には裁判の方針も自分たちで決めていくことができるようになったという経過を聞き、この裁判を起こすことにどれほどの勇気が必要で、さらにご苦労があっただろうかと思いました。

未だ解決しないこの問題について、ニュースなどでは取り上げられているところを何度も見たことがありますが、実際に行われている裁判という側面から、この問題についてあらためて考えることができました。

~NPO法人九州アドボカシーセンターとは~
人権課題に取り組む弁護士を志す学生を支援するため、法科大学院発足と同時に設立されたNPO法人です。九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーは、そのような弁護士、学生向けではありますが、一般向けにも興味深い話題のセミナーを定期的に開催しています。
昨今は、感染拡大防止の観点から、ZOOMでも参加できるようになりましたので、興味のあるセミナーを見つけたら、是非お気軽にご参加ください(参加費不要です)。

本部オフィス(福岡市東区)事務局K

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裁判の中でのジェンダーを考える~弁護士から見た性暴力を巡る裁判の今~

4月30日、福岡市科学館ホールにおいてNPO法人九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーが開催されました。

今回のテーマは「裁判の中でのジェンダーを考える」。
講師は女性の権利を守ることをポリシーに活動されている弁護士法人女性協同法律事務所の松浦恭子先生でした。

セクシャルハラスメントや性暴力被害の事件では、法律家のジェンダー観が問われる場面が出てくること、性虐待を受けた被害者はどのように訴え、最後にどんな言葉を残したか、法改正の動きや外国の法制度はどうなっているのか等、「小さいが確かな声を社会に届ける」法律家の役割について、実際の裁判事例をもとにご講演頂きました。

2時間ほどのお話でしたが、どのエピソードもジェンダーに関わる難しい問題に触れられており、様々な困難に直面されるなか、それをどのように解決に導かれてきたか、興味深く、胸を打たれる話ばかりでした。松浦先生の温かく優しい話し方にもお人柄を感じ、依頼者に寄り添ってこられたそのご活動について、もっとお聞きしたいと思うほど、あっという間の時間でした。

NPO法人九州アドボカシーセンターは、人権課題に取り組む弁護士を志す学生を支援するため、法科大学院発足と同時に設立されたNPO法人です。九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーは、そのような弁護士、学生向けではありますが、一般向けにも興味深い話題のセミナーを定期的に開催しています。
昨今は、感染拡大防止の観点から、ZOOMでも参加できるようになりましたので、興味のあるセミナーを見つけたら、是非お気軽にご参加ください(参加費・事前申し込み不要です)。

セミナー情報はこちらから⇓⇓⇓
NPO法人九州アドボカシーセンター

福岡市東区 本部事務局S

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格差社会、弁護士はどう立ち向かう

2/12、福岡市科学館ホールにおいて開催された九州アドボカシーセンター主催のセミナーを、オンライン配信(Zoom)により拝聴しました。

同センターが立ち上げられた2004年来、協力事務所の一職員として関わってきましたが、勤務地等の事情によりこの数年は関わることが少なくなっていました。

昨春以降の新型コロナウィルス拡大により、一時は「開催する」「集まる」ことが困難となっていましたが、Zoom視聴も導入されたため、会場に足を運ばずとも参加可能となり、前回セミナー(10月)に続いてのリモート参加です。

同センターは、福岡市(当初所管は福岡県)の認証を受けている特定非営利活動法人(NPO)で、創設以来、福岡県内に拠点をおき、九州各地の法律事務所、弁護士の協力を得ながら、各地、各分野において人権侵害を是正し人権擁護活動を進めている市民団体等と交流を促進する活動を行っています。

今回の講師は、弁護士登録以来、「労働者代理人」として労働事件の一線で奮闘されている井下顕、星野圭の両弁護士(いずれも福岡県弁護士会所属)。

「正規労働者と非正規労働者の格差を考える~わが国における同一労働同一賃金原則」をテーマに、最新判決の傾向や、昨年勝ち取られた判決の紹介等がなされました。

労働裁判は弁護士だけでは勝ち取れるものでなく、(正規、非正規に関係なく)職場同僚をはじめ周囲の支援があってこそです。法廷内だけでなく法廷外での連帯・共闘が不可欠と言えます。

今、コロナの影響により裁判によっては口頭弁論(裁判所の法廷で公開により開催)を開かずに、電話またはウェブにより裁判が進められています。コロナの影響を受ける前からIT化が進められていたところではありますが、弁護士にとっては裁判所に足を運ばずとも手続を進められるという利点がある一方で、労働事件や薬害・公害訴訟、環境・住民訴訟など多くの労働者・市民の支援を受けて訴訟を進めてきた側としては十分注視しておく必要があります。

正規・非正規労働者の格差は、賃金格差、相対的貧困、男女間格差の主な原因と言われています。日本の相対的貧困率は先進国の中でも極めて高いとも言われています。

個別の労働事件に取り組みつつ、講演最後に井下弁護士が「世の中自体を変えていく契機」と締めくくられているように、国の施策や企業の経営方針を改めさせるといった「世直し」をする弁護士が、今、求められているかもしれません。

同センターでは、今回のセミナーのように、各種人権擁護活動に従事する人たちを系統的に養成・援助するために、法科大学院生や市民ボランティア等に対する定期的な研修会等も開催しています。近年開催のセミナー内容については、本ホームページ内にも掲載しておりますので参照ください。

また、養成活動の一環として、現在、法律事務所エクスターンをお受けしています。本年度(前期)実施期間は本年2/1~3/26ですので(最終申込3/5)、興味をお持ちの方、お知り合いの学生さんがおられましたら同センター事務局(弁護士法人奔流内・電話092-642-8525)まで御連絡ください。

これまでの同センター主催の講座やイベント等を受講・体験された数多くの学生さんたちが、現在、弁護士登録後、九州各県で活躍されています。

粕屋オフィス事務局

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がんばらないで、にげてください

11月6日、福岡労働局が主催する過労死等防止対策推進シンポジウムに参加しました。私自身、受任事件として過労死に関する案件を受けたことはありませんが、労働災害案件を抱えていることもありますし、また、過労死等の問題は重大な社会問題でありますので、関心を持たざるを得ないところです。なお、過労死「等」には過労自殺が含まれます。

当日は、長年、過労死遺族の取材に尽力されてきた記者の方による基調講演と、実際に過労自殺によって家族を亡くされた方の講演、福岡過労死等を考える家族の会からのご報告という構成でした。

基調講演をいただいた記者の方からは、雇用労働問題を担当されてきたそのご経験から、数々の過労死等の案件をご紹介くださいました。労働者の過労死等の原因として、企業において、適正な労務管理を行う意識不足の問題があったり、中には長時間労働(長時間残業)の実態を隠蔽しようとした企業もあったりなど様々でした。2014年に過労死防止法が施行され、近年でも働き方改革が謳われている世の中において、まだまだ労働者の健康に配慮した組織としての体制は社会に浸透していない印象を受けました。

また、その記者の方は、アフターコロナの情勢における、労働者の働き方の問題点にも言及されました。日本労働組合総連合会の調査によれば、新型コロナウィルスの拡大により、テレワークを導入している企業が増加している中、「公私の区別がつきにくくなった」「長時間労働になった」という申告がしばしば見られるようになったとのことです。すなわち、テレワークにより、自宅など個人の私的空間で仕事を行うようになった結果、自律的に働くことができるようになった反面、一歩仕事のやり方を間違えてしまうと私的な時間までも仕事に費やしてしまう可能性があるようです。テレワーク中の労働者の労務管理をどのように行うべきなのか、企業は新しい難題に直面しています。

シンポジウムでは、お子さんを過労自殺によって亡くされた方のお話をうかがうこともできました。その亡くなった方は、社会人となって間もない若者で、入社してから約10か月後の過労自殺であったそうです。その方は責任感が強く、人一倍努力されているような方で、非常に心痛ましく感じられます。お話をうかがった方が絞り出した、「がんばらないで、にげてください」の言葉が強く印象に残っています。

多数の方々が出席しており、過労死等の問題は、少しずつではありますが社会の問題意識として取り上げられるようになってきたように思います。しかし、それでも、この問題が改善するまでには、まだまだ時間がかかるようにも思います。これ以上一人でも過労死等の被害者を出さないために何をすべきであるのか、考えるきっかけとなるシンポジウムでした。

弁護士 北中 茂(宗像オフィス)

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就職して3ヶ月

当法人の事務局として今年の3月から勤務を開始し、もうすぐ3ヶ月になります。まだまだ研修中の身であり、至らない点も多々あるのですが、業務には少し慣れてきました。

そんな中、世界規模で新型コロナウィルスが流行し、この3ヶ月で社会が大きく変わりました。当法人でも感染拡大防止のため、職員の交代勤務や会議をテレビ会議に変更するなど様々な措置がとられています。

現在私は交代勤務による在宅期間中に、法律制度や具体的な事務処理を理解するため、法律事務のテキストや関連書籍を読み込む等の勉強を行っています。私自身、初めての法律事務の業務に加え、社会の大きな変化に最初は戸惑うばかりでしたが、現在は、通常業務に戻った際に少しでも多くの業務に対応出来るように、今自分に何ができるかを考え、それをコツコツと実践していきたいと考えています。

依頼者の皆様のご依頼に迅速かつ丁寧に対応出来るよう、精進していきたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。

 

本部オフィス(福岡市東区) 事務局I

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様々な角度から多重債務問題に切り込む~多重債務相談に関する全国協議会から~連載③運動編

(本ブログ3/25,4/1付けのつづきです)
本ブログでは,協議会の中から市民の皆さんにも関連ある一部をご紹介しています。
今回は,生活困窮の方や女性への支援など,運動編(最終回)です。

生活困窮者の自立支援事業における弁護士会の役割
次に,日弁連や弁護士会における生活困窮者に対する支援制度について報告されました。生活の困窮は,労働問題・家庭問題・自殺問題などの社会的な問題に関連するため,注意深い対応が必要とされています。
生活困窮者による相談の特徴として,法的・法的以外の問題を含めて複合的な悩みを抱えていることが多いことが指摘されます。すなわち,本人では具体的に何に困っているのか把握することができていないのですが,とにかくいろいろなことで困っているため,これまでどこへ相談に行けばよいかも分からない方が多数存在していました。そのため,法的な問題を解決するのみでは生活を再建することができない場合が多く,行政その他の機関との連携が不可欠であると言えます。
そこで,日弁連は,毎年貧困問題に関する協議会を開催して,生活困窮者の生活再建に係る問題に取り組み,各弁護士会に対して自治体との連携を呼び掛けています。その上で,各地の弁護士会は各地の実情に応じた取り組みを行っています。例えば,法テラスの司法ソーシャルワークと連携して福祉事務所で法律相談を実施したり,自治体からの要請に応えて支援調整会議に弁護士が参加したりする取り組みが行われています。


多重債務問題を抱える女性への支援
次に,多重債務問題について,女性への支援に重点をおいた司法とソーシャルワークについて報告されました。
多重債務に陥ってしまう原因は様々ですが,その中でも法的な観点からの支援だけでなく福祉的な観点からの支援も必要とする類型も様々存在します。例えば,DVや虐待被害の一環として本人名義で借入れを行ってしまったり,特に診断を受けてはいないが軽度の知的障害や学習障害を有し金銭管理が不得手であったりする場合があります。
こういった方についての多重債務問題については,人生のある時点における債務の整理だけでは,多重債務に陥った根本的な問題を解決することにはなりません。福祉的な観点を持ちながらそう言った方々に向き合って,司法のスタンスと福祉のスタンスの違いを理解することが必要となってきます。債務整理の相談を契機に福祉的な介入につなげることはDVや虐待の予防にもなり得ることを共通認識として広げるべきとの意見が出されました。
また,地域によっては,風俗店で働く女性の法律相談を実施して,その就労支援,障害者手帳の取得,生活保護の案内,摂食障害等の対応に強いクリニックや自助グループの紹介に取り込んでいる地域も存在します。名古屋の風テラスが名古屋市の仕事・暮らし自立サポートセンターと連携して,そのような活動を行っています。

最後に
このように,今回の協議会においても,近時の法改正・社会情勢に注目しながら,様々な角度から多重債務問題に切り込み,それをどのように解決することが相談者の抱える問題を解消することになるのかについて充実した意見交換が行われました。このような全国的な協議会に参加すると,全国各地の弁護士一人一人が同じ信念をもって知恵を絞りながら共通の課題に取り組んでいることが感じられます。さらなる議論を重ねていき,改めて,多重債務問題の根絶につながるよう日々奮闘していきたいとの思いを強くしたものでありました。
(おわり)

弁護士 北中 茂(宗像オフィス)

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