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朝倉市より被災者支援に関する回答書が出されました

 当法人が支援する「平成29年7月九州北部豪雨朝倉被災者の会」が、2021年9月8日に朝倉市に対し更なる被災者支援を求める要望書を提出しましたところ(朝倉市へ被災者支援に関する要望書を提出しました)、同年10月11日に朝倉市より回答書を頂きました。

 だた、この回答は全体的に残念なものと言わざるを得ません。どの要望事項に関しても、朝倉市が具体的にどのような支援を行っていくのかが見えてきません。

 「地域支え合いセンター事業」に限って言えば、同事業の検証を約束した点は評価できますが、検証結果の公表が約束されていないことからすれば、今後行われる検証の内容・方法についても注視していかなければならないと考えています。

 また、被災世帯から同事業の不十分さが指摘されているにも関わらず、現時点での支援区分の見直しを検討しないとしており、さらに朝倉市は「災害支援ふくおか広域ネットワーク」とのつながりをもって平時の備えとなると回答していますが、朝倉市自体は同団体に加入しておらず、今後の支援が実効的なものとなりうるかは甚だ疑問です。

 他方、①被災者生活再建支援金の期限延長、②自治会費、③郵便ポストの設置、その他情報提供の方法などについては、朝倉市が単独で動けるものではなく、以前に担当者と協議をした際も悩みをみせていました。

 この要望書及び回答はより実効的な被災者支援策を作り上げるスタートだと考えています。これからも、被災者の方々とともに活動していきます。

回答書

朝倉オフィス 弁護士 坂口裕亮

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朝倉市へ被災者支援に関する要望書を提出しました

2021年9月8日、当法人が支援する「平成29年7月九州北部豪雨朝倉被災者の会」が、朝倉市に対し更なる被災者支援を求める要望書を提出しました。以前、当ブログ(災害公営住宅・柿添団地でアンケート調査を実施しました)にて災害公営住宅(杷木団地・柿添団地)でアンケート調査を実施したことをお伝えしておりましたが、そのアンケート調査を受けて要望事項をまとめたものです。

九州北部豪雨から4年が経過しましたが、復旧工事も未だ道半ばです。また、被災者が抱える問題は複雑化しています。人口減少や過疎化、高齢化など日本全体が抱える社会問題とも深く絡み合っているためです。

例えば、被災前は持ち家に居住し農業を営んでいた方は、現在は災害公営住宅に居住し、どうにか家賃を支払うことができているが、義援金等を切り崩しながら生活を維持しているだけで、それが尽きてしまえば、農業の再開も難しく生活が立ち行かなくなってしまう可能性が高い方もいらっしゃいます。

今回の要望では、加算支援金の申請期限の延長や地域コミュニティの維持再生に向けたソフト面での支援、災害公営住宅での生活の利便性を高める施策の実施など8項目を求めていますが、最も強く求めたのは、災害ケースマネジメントの実施体制の構築です。

朝倉市は、災害ケースマネジメントに類似する事業として「地域支えあいセンター事業」を朝倉市社会福祉協議会に委託する形で実施し、2021年4月からは朝倉市自身が同事業を引き継ぐ形で現在も実施しております。同事業は、各被災世帯を「支援区分」に分け、その区分に応じて、支援員が訪問や電話連絡を行う回数等を決め、訪問等の結果明らかとなった問題を解決したり関係各所に誘導したりするという内容です。

ただ、アンケート調査の結果では、同事業を知らない、または役に立たなかったと回答した世帯が相当数ありました。

この事業自体、全国でも実施事例が少なく、各自治体も手探りで行っているのだと思われます。

朝倉市に限らず、昨今全国的に増加傾向にある豪雨災害に備えるためにも、朝倉市の事例を教訓にすることは必須だと思います。
また、息の長い支援を行うには、地域ごとに支援体制を組む必要があります。
 
朝倉市長からは、「被災者の家庭環境健康状態だけでなく、その方々のお住まい、新たに住まいを構えようとされる方に対し、安全性や普及のスケジュール等をしっかり踏まえて、行政区やコミュニティの皆さんとの連携、協力して、方向性や具体的施策を協議している。今後、復興推進室、支え合いセンターを引き継ぐ形で、被災者再建に向けて努力したい。」との言葉があり、要望書を前向きに捉えていただけたと信じております(信じたいという表現のほうが正確かもしれません)。

当会は、この要望書の実現に向けて今後も朝倉市を中心に関係各所と協議を重ねていく予定です。まずその手始めとして10月中を目途に要望書に対する回答を朝倉市から受け取る予定になっていますので、このブログでもまたご報告できればと思います。


朝倉オフィス 弁護士坂口裕亮


平成29年7月九州北部豪雨からの復興・生活再建に関する要望書

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災害公営住宅・柿添団地でアンケート調査を実施しました

 九州北部朝倉被災者を支える会として、7月11日災害公営住宅・柿添団地でアンケート調査を実施しました。
 5月に災害公営住宅・杷木団地にてアンケート調査を実施していたものと同様で、九州北部豪雨発災から4年が経過し、今までの復興への道のりを振り返るとともに、今なお生活再建が叶わない方々にどのような支援が必要かを明らかにするために実施しました。
緊急事態宣言や、まん延防止措置により、思うように活動ができておらず、このたびようやく調査を実施できました。
 今回は朝倉被災者見守り隊(朝倉市民有志の方々で被災者への戸別訪問やコミュニティ構築のために様々なイベントを開催されている団体です。)の方々と共同で実施しました。
 柿添団地の皆様はお元気ではつらつとされている方が多かったですが、杷木団地の方々と同じように、心のうちでは、自宅の再建や現在の生活に不安を持たれているようで半ばあきらめているようにすら感じました。
 また、この度の調査で感じたことは、「支え合いセンター」が有名無実化していたのではないかということです。「支え合いセンター」とは、朝倉市から指示を受けた朝倉市社会福祉協議会が被災者支援の一環として、定期的に被災者宅を訪問し、その時々に抱えている不安や疑問を受け止め、生活再建に向けて様々なアドバイスや関係各所との連携をする、いわゆる「つなぎ役」になることを目的として設置されたものです。
 この度のアンケートでは、支え合いセンターの認知自体が低く「そういえば社会福祉協議会の人が来たことあるような…」という声が聞かれました。そのほかにも「支え合いセンターは3月で終わったんでしょ?」とおっしゃる方もいました(「支え合いセンター」事業は、2021年4月から朝倉市直営での事業に変わっており、事業自体は存続しております。)
 この支え合いセンター事業は、他の災害でも同様のことが行われてきておりましたが、朝倉市が3例目と聞いています。支え合いセンター事業は、ケースマネジメントには必須のものです。今年も九州南部や静岡で豪雨被害が発生しています。この事業は日本各地で今後求められるものですので、よりよくしていくためにも支え合いセンター事業の検証の必要性を強く感じました。

朝倉市被災者アンケート結果20210803

【8月の相談会の日程】
2021年8月18日(水)13:00~16:30 (筑前町コスモスプラザ)
 (定員)3名(1名1時間)
相談ご希望の方は、電話予約制(申込み順に受付)となっておりますので、
朝倉オフィスまでお電話下さい。
朝倉オフィス ℡0946‐23‐9933(平日9:00~17:30)


弁護士 坂口裕亮(朝倉オフィス)

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九州北部豪雨復旧工事に関する贈収賄事件に関し朝倉市と協議を行いました

昨年、朝倉市職員が、平成29年7月九州北部豪雨にかかる復旧工事の発注業務において、業者から現金100万円等を受け取っていたことが発覚し、有罪判決が下されました。

朝倉市は今年1月下旬に調査報告書を公表しました。

当法人が支援する「九州北部豪雨朝倉被災者を支える会」は、この報告書を受けて、令和3年2月4日に朝倉市副市長らと協議を行いました。

この協議の中で、朝倉市は今回発覚した贈収賄事件のきっかけになった復旧工事の発注についてしか調査をしていないことが明らかとなりました。

確かに、刑事事件として取り上げられたのは、当該復旧工事1件についてだけです。ただ、行政としては、本当にこの1件だけだったのか、そのほかの工事にも関連して贈収賄が行われていないかを検証すべきでしょう。少なくとも、このような疑念を持つのが一般市民の感覚だと思います。

朝倉市は、職員らに対して早期に公務員としての自覚を再確認させるために、そのほか贈収賄をした職員が関わった他の工事に関しては調査を行わなかったと回答しつつも、今後さらなる調査は予定していないという苦しい回答に終始しました。

また、朝倉市は、贈収賄のきっかけになった工事においても、その発注価格自体には問題がない、適正な価格であった、と結論づけていますが、では、なぜ贈賄をした業者は100万円を渡したのでしょうか。それによってどのような利益を受けたというのでしょうか。発注直前に発注価格が増額されたにも関わらず。

今回の贈収賄は「特命随意契約」という形で発注された工事にて行われています。この「特命随意契約」は、通常競争入札によって業者を選定するのですが、この契約は行政が業者を指名して工事を発注する契約であって、贈収賄の温床になりうる方法です。

朝倉市は、早期に復旧工事を行うことなどを目的に、特命随意契約という方法を選択したようですが、今回の贈収賄は未だ生活再建ができていない被災者の方々を裏切る行為です。復旧のスピードは大事ですが、そのスピードは適切な工事発注であることが大前提であり、被災者を尻目に一部の人間が不当な利益を受けるなど言語道断です。

今後、さらに多くの復旧工事が予定されています。支える会としては今後も復旧工事の在り方について注視していきます。

弁護士 坂口裕亮(朝倉オフィス)

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福島第一原発事故から10年を迎えて

3月11日で、あの東日本大震災から10年が経過しました。

福岡市では、この週、多くの集会やシンポジウムが開催されました。

福岡市の警固公園で開催された原発ゼロ!3•11福岡集会で集会宣言(案)を起案する機会をいただきました(無事に採択されました!)。

この10年間、原発差止訴訟や避難者訴訟、被ばく労働者の労災訴訟など様々な事件に取り組んで参りましたが、まだまだ道半ばです。これらの取り組みを通じて知り合うことができた方々が私の財産です。

これから10年の決意表明として、採択された集会宣言を、ご紹介いたします。

 

弁護士 池永 修(本部オフィス・福岡市東区)

 

 

<集会宣言>

 

10年前の今日、14時46分に発生した東日本大震災に続いて、史上最大最悪の環境公害事件と評されるあの福島第一原発事故が発生しました。

セシウムだけでも広島型原爆168個分もの放射性物質が、震災直後の混乱と悲しみに包まれた被災地に降り注ぎ、関東一円を含む広範な国土も放射性物質に汚染され、ピーク時には全国約47万人もの人々が郷里を追われたとされています。

この間、政府は、生活圏に限定した形ばかりの除染を行い、帰還困難区域を除いて全ての避難指示が解除されました。補償の打ち切りと連動して半ば強制的に帰還政策が推し進められ、被災者たちは汚染された郷里に戻るか戻らざるかの選択を強いられ、被災地に新たな分断がもたらされました。

事故から10年が経過してもなお福島第一原発の廃炉作業は道半ばで、事故後に発動された原子力緊急事態宣言も維持されたままです。放射性物質に汚染された国土の大部分は除染もされずに手付かずのまま放置され、福島第一原発の敷地は我が国の原子力政策の終焉を象徴するように行き場のない汚染水に満たされたタンク群に埋め尽くされています。無論、人生を大きく歪められた被災者に対する補償の問題も未だに決着をみていません。

それでもなお、政府は、事故後の技術革新により再生可能エネルギーが国内外で爆発的に普及するなかにあって、未だに原子力発電という過去の遺物に固執し、再生可能エネルギーの主力電源化への潮流を妨げています。

私たちは、福島第一原発事故から10年の節目を迎えるにあたって、さまざまな思想・信条、立場や利害を超えて今日ここに集い、福島第一原発事故が今もなお続いているとの認識を新たにし、福島第一原発事故を決して風化させることなく、次の目標の実現に向けてともに前進していくことを決意しました。

 

▶私たちは、原発再稼働、老朽原発稼働延長、原発新増設に反対し、すべての原発の稼働停止と廃炉を求めます。

▶私たちは、国や東電に対して福島第一原発事故被害への完全なる救済、賠償と、生活再建や環境回復、健康被害対策などに責任を果たすことを求めます。

▶私たちは、放射能汚染水を海洋に放出しないことを求めます。

▶私たちは、核燃料サイクル政策をやめ、プルトニウムを利用しないことを求めます。

▶私たちは、九州電力による太陽光や風力などの再エネ出力抑制に反対し、それらを優先接続することを求めます。

▶私たちは、放射能もCO2も出さない脱原発・脱炭素社会の実現を求めます。

 

2021年3月11日

原発ゼロ!3•11福岡集会 参加者一同

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格差社会、弁護士はどう立ち向かう

2/12、福岡市科学館ホールにおいて開催された九州アドボカシーセンター主催のセミナーを、オンライン配信(Zoom)により拝聴しました。

同センターが立ち上げられた2004年来、協力事務所の一職員として関わってきましたが、勤務地等の事情によりこの数年は関わることが少なくなっていました。

昨春以降の新型コロナウィルス拡大により、一時は「開催する」「集まる」ことが困難となっていましたが、Zoom視聴も導入されたため、会場に足を運ばずとも参加可能となり、前回セミナー(10月)に続いてのリモート参加です。

同センターは、福岡市(当初所管は福岡県)の認証を受けている特定非営利活動法人(NPO)で、創設以来、福岡県内に拠点をおき、九州各地の法律事務所、弁護士の協力を得ながら、各地、各分野において人権侵害を是正し人権擁護活動を進めている市民団体等と交流を促進する活動を行っています。

今回の講師は、弁護士登録以来、「労働者代理人」として労働事件の一線で奮闘されている井下顕、星野圭の両弁護士(いずれも福岡県弁護士会所属)。

「正規労働者と非正規労働者の格差を考える~わが国における同一労働同一賃金原則」をテーマに、最新判決の傾向や、昨年勝ち取られた判決の紹介等がなされました。

労働裁判は弁護士だけでは勝ち取れるものでなく、(正規、非正規に関係なく)職場同僚をはじめ周囲の支援があってこそです。法廷内だけでなく法廷外での連帯・共闘が不可欠と言えます。

今、コロナの影響により裁判によっては口頭弁論(裁判所の法廷で公開により開催)を開かずに、電話またはウェブにより裁判が進められています。コロナの影響を受ける前からIT化が進められていたところではありますが、弁護士にとっては裁判所に足を運ばずとも手続を進められるという利点がある一方で、労働事件や薬害・公害訴訟、環境・住民訴訟など多くの労働者・市民の支援を受けて訴訟を進めてきた側としては十分注視しておく必要があります。

正規・非正規労働者の格差は、賃金格差、相対的貧困、男女間格差の主な原因と言われています。日本の相対的貧困率は先進国の中でも極めて高いとも言われています。

個別の労働事件に取り組みつつ、講演最後に井下弁護士が「世の中自体を変えていく契機」と締めくくられているように、国の施策や企業の経営方針を改めさせるといった「世直し」をする弁護士が、今、求められているかもしれません。

同センターでは、今回のセミナーのように、各種人権擁護活動に従事する人たちを系統的に養成・援助するために、法科大学院生や市民ボランティア等に対する定期的な研修会等も開催しています。近年開催のセミナー内容については、本ホームページ内にも掲載しておりますので参照ください。

また、養成活動の一環として、現在、法律事務所エクスターンをお受けしています。本年度(前期)実施期間は本年2/1~3/26ですので(最終申込3/5)、興味をお持ちの方、お知り合いの学生さんがおられましたら同センター事務局(弁護士法人奔流内・電話092-642-8525)まで御連絡ください。

これまでの同センター主催の講座やイベント等を受講・体験された数多くの学生さんたちが、現在、弁護士登録後、九州各県で活躍されています。

粕屋オフィス事務局

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朝倉市職員による贈収賄事件について

昨年、当時朝倉市復興推進室係長であった職員が、「特命随意契約」にて復旧工事を受注した会社から賄賂を受け取ったとされる事件が明らかとなりました。
朝倉市は、不祥事再発防止委員会を立ち上げ、昨年12月に報告書(案)を議会に提出しました。
しかし、この案では、同係長が関わったそのほかの復旧工事の発注については何ら調査されていません。また、今回問題となった「特命随意契約」の是非についても明らかにされていません。

本来、公共工事を発注するには競争入札制度を利用するものとされています。それは、公共工事には税金が使われるためです。他方、特命随意契約は、自治体が指名した業者との間で契約を結ぶものですので、競争の原理が働きません。
この「特命随意契約」が今回の贈収賄の温床になったことは言うまでもありません。今後、朝倉市がいう「再発防止」の観点からは特命随意契約の在り方を変える必要があるでしょう。

また、平成29年7月九州北部豪雨朝倉被災者を支える会にて独自に、復旧工事の発注について調べたところ、競争入札においても、市が決めた予定価格とほぼ同額で落札されているものがほとんどです。また、入札に参加した業者のほとんどが辞退しており、競争入札においても事実上競争の原理が働いていません。これでは、談合を疑われても仕方ないのではないでしょうか。

今回の贈収賄事件に関して平成29年7月九州北部豪雨朝倉被災者を支える会は、朝倉市と協議を行う予定(令和3年1月下旬~2月上旬の予定)です。
今回の問題で今なお再建半ばの被災者をはじめ多くの市民は落胆、失望したことと思います。市民が再建に尽力しているなかで一部の人間が甘い蜜を吸っていたのですから。
今回の問題を当該係長個人の資質の問題として終わらせるのではなく、朝倉市政をよりよくするきっかけにできればと思っています。

弁護士 坂口裕亮

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九州北部豪雨朝倉被災者を支える会総会開催のお知らせ

 当法人が支援しております「九州北部豪雨朝倉被災者を支える会」の第2回総会が下記のとおり開催されます。
 昨今は毎年のように大災害が起きておりますが、復興・被災者の生活再建は一朝一夕には終わりません。災害から時間が経過するにつれ、被災者の方々が抱える問題は個別化複雑化しているのが現状です。
 そこで、第2回総会後、放談会を実施し、被災者一人ひとりが抱える問題を市民らで共有することとしています。
 当会の総会としておりますが、会員であるか否かに関わらず参加可能でございますので、多くの方々にご参加いただけますと幸いです。

日時:2020年11月29日㈰14時~16時
場所:サンライズ杷木 1階 中会議室(〒838-1514 朝倉市杷木久喜宮1685)

弁護士 坂口裕亮(朝倉オフィス)

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福津市の市民意向調査に参加して

この9月から10月にかけて、福津市で「学校新設などに関する市民意向調査」にコーディネーターとして参加させていただきました。

普段は環境問題やマンション紛争などに市民の立場で関わることが多いのですが、今回は行政の立場から、しかも市民の意見を引き出していくファシリテーターという初めての体験でした。まずは聞きかじったことしかなかったファシリテーターの役割を勉強しなければと本屋さんに走り、何冊か本を買って勉強することから始めました。普段から様々な会議を主催することも多いのですが、技術的なことをちゃんと勉強したのは初めてのことで、新鮮な気付きがありました。また、これまた馴染みのなかった地方自治体の教育行政についてもこの際勉強しようと思い、アマゾンで何冊か書籍を注文したのでした(まだ帯が付いた本もありますが。。)。

かくして、市民意向調査が始まりました。

参加されたのは、無作為抽出された2000人の中から応募のあった45名の福津市民の皆さんです。

初日(9月20日)   グループワーク
2日目(9月26日)  学校建設候補地の視察
3日目(10月3日)  福津市長と教育委員会のプレゼンテーションと質疑
最終日(10月11日) グループワーク

という約1か月にわたる調査でした。

まず、私にとって最初の驚きは、福津市の職員の皆さんのこの市民意向調査にかける熱意です。決して「ガス抜き」ではなく、市民の意見をいかに市政に反映させようとしているのか、週末返上で準備される職員の皆さんの姿から、その真剣さがビンビンと伝わってきました。

次の驚きは市民の皆さんです。初日のグループワークから、市民の皆さんからは様々な意見が飛び交いました。

私も学校建設や過大規模校の解消に向けた国のガイドラインなどを予習していましたが、様々なバックグラウンドを市民の皆さんから出された意見によって、検討のために必要な視点や論点もほぼ出尽くしました。これには素直に感心しました!

2日目の現地視察、3日目のプレゼンテーション・質疑にも、ほとんどの方が週末返上で参加され、特に3日目の質疑では、私の司会力の問題もさることながら、途切れることがない質問の応酬に、終了時間が1時間半もおしてしまいました。

最終日のグループワークでは、これまでのワークを振り返り、それぞれのグループで出された意見が共有され、約一か月にわたる市民意向調査は終わりました。

慣れない役回りでしたが、市民に対する行政のスタンスや信頼関係の築き方次第では、市民はちゃんとまちづくりの主人公になれるんだ、その力が十分にあるんだと再確認できた貴重な機会になりました。

市民の皆さん各人の提言は追って福津市に集約されるそうですが、そこで出された住民一人一人の思いがしっかりとこれからのまちづくりに反映されることを願ってやみませんし、この市民意向調査で知り合えた福津市の職員の皆さんであれば、きっとそのようなまちづくりをされるのだろうとも確信しています。

市民意向調査の様子は福津市のホームページでご覧いただけますので、ぜひご覧いただき、福津市の皆さんのまちづくりにかける熱気を感じてみてください。

https://www.city.fukutsu.lg.jp/bunka/kyoiku/6560.html

弁護士 池永 修(本部オフィス・福岡市東区)

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祖母の被爆体験記~連載②

8/6付け本ブログの続きです。

私は被爆2世です。

父が生後4ヶ月のころに爆心地より4.5㎞の長崎市内の自宅にて家族で被爆したそうです。

当時の混乱で被爆者認定は受けていませんし、当然、父には被爆時の記憶はなく、今となっては当時の様子を知る父方の祖父母に話を聞くことも出来なくなりました。

母方の祖母も同じく被爆者です。原爆投下75周年を迎えるにあたり、減少する被爆体験者に代わって、今回はその祖母の被爆体験を残します。

 

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3 終戦、その後

終戦は玉音放送により知った。はっきりと全ての意味は分からなかったが、どうやら戦争に負けたということだけは理解した。当時の噂で、女、子どもはアメリカ軍に見つかれば、酷い目に遭わされ殺されると聞いていた。そのため終戦直後2、3日は、母と、森や人気のない場所を、目に見えない敵に見つからぬよう隠れ潜んだ。その間母と、「どげんしょうかねえ。」と今後を案じた。

その後もしばらくは疎開先の親戚の家に身を寄せていた。田舎だったためか、当時にしては比較的米などの貯えのある家だったが、戦争で充分に物資のない時代、母と二人、肩身の狭い思いでそこを過ごした。その家には、余所から蓄えを恵んでもらいに来る人もいたが、明日どうなるかもわからない時代に、余所様に恵むような心の余裕などなかったのか、余った米には虫が湧き、なんとも言えない饐えたような臭いが漂っていた。

 

―その時のことを祖母は、「時代がそうさせたとやろ。」と言っていた。―

 

長崎市内の自宅に帰り着いたのは、終戦を迎え1ヶ月が経ってからだった。自宅に戻ってみると、家のガラスはすべて割れ、家具や瓦もずれている。畳の繊維が爆風によってすべて峙って、雨漏りのために家の中にはきのこが生えて腐れており、とても靴を脱いで上がれる状態ではなかった。その為、やっとたどり着いた家の中のものは畳も家具も全て捨て、しばらく何もない床板の上で過ごすこととなった。

そんな状況から、ひとつずつ生活を建て直していった。

以上

 

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祖母は、帰り着いた故郷で祖父とともに開いた商売を晩年まで50年以上続けて、戦後の復興に貢献した一人だと、私は誇りに思っています。そんな祖母は自ら戦争を語ることはおろか、メディアで戦争や原爆の話題を見聞きすることさえ嫌っていました。私に被爆当時の話をしてくれたのも、晩年に近い年の93歳のころでした。当時を語る被爆者が高齢化により少なくなっていく現状の中、国の被爆体験を残す事業に協力することになり、被爆後70年を経て、ようやく当時の体験を残しておくこと決意をしたのだと思います。祖母ら被爆者の被爆体験は、長崎市の平和祈念館で閲覧することが出来ます。

私たち日本人の現在の平和な生活は、当時の犠牲とそれを乗り越え再建してきた人たちが積み重ねてきた努力のうえにあるものです。

現在、コロナ禍で戦っている、今を生きる私たちも、目に見えない敵の恐怖に脅かされ、心身ともに蝕まれていることがあるかもしれません。しかし、あの凄惨な原爆から復興してきた祖母たちのように、私たちはこれを乗り越え新しい未来をひとつずつ構築出来ると信じています。

 

コロナ禍の中、最前線で戦う皆様ありがとうございます。私たちの事務所はテレワークやこまめな消毒などで自分たちに出来ることからコロナ禍と戦います。まだまだ先は見えませんが、明るい未来を信じて頑張りましょう!!

 

本部オフィス(福岡市東区) 事務局S

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