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外国人に対して適切な医療サービスの提供を。

唐突ですが、福岡難民弁護団に所属しています。

その弁護団では、出入国管理局によって収容されている外国人について、本国へ強制送還されてしまうと生命の危機に直面してしまうとして難民申請手続を行って日本に在留することができる許可を求めたり、専門的な治療を施さなければならないことを理由に仮放免申請手続を行って一時的に収容施設からの拘束を解くよう求めたりなど、外国人の支援活動を行っています。

現在も、とある収容施設内で、外国人が適切な治療を受けることができなかったことから、重大な障がいを残してしまったことを理由に国家賠償請求をするという事件に、代理人弁護士として参加しています。

(具体的な説明は避けますが)その事件では、外国人に対して適切な治療を実施しなかったという内容で収容施設長の過失を構成していますが、その事件では、「どのような治療を実施すべきだったのか」「その治療を行っていれば、このような障がいが残ることはなかったのか」という点が問題となっています。

弁護士は法律の専門家であって、医療の専門家ではありません。上記の点を探求するには、医療の専門家である医師の協力が不可欠です。先日、外国人に対して医療サービスを提供することにも尽力されている医師にお会いし、この事件に関して相談することができました。この医師は、医学の知見に深い方であることはもちろん、収容施設内での医療体制の問題についても精通している方でもあり、非常に有益なお話をお聞きすることができました。ご教示いただいたお話を活かして、この事件を良い方向へと進めていきたいと思った次第です。

ところで、この医師より、外国人に対する治療を行うにあたっての悩みについても、お話をうかがうことができました。この医師は、外国人向けに医療面に関する無料相談会を開くという活動を行っており、たくさんの外国人の診察にあたっておられるそうです。その際に悩まれているのが、外国人が経済的に貧しく、適切な医療サービスを受けられない、という問題だそうです。無料相談会を開いて、外国人を診察して、この外国人にはこういった治療が必要だ、というところまでは支援できるのですが、ではその治療を行うための治療費はどうするのかという問題がどうしても残ります。症状を取り除く治療方法はあるのに、お金がなく治療できない、これほど無念なことはありません。

個別の病院が、治療費をもらわずに治療を施すという判断を行うことは、病院経営上採用することはできません。そうしてしまうと病院も破綻してしまいます。困窮する外国人に適切な医療サービスが行き届いていないという問題は、政府の政策レベルでの対応が必要であると感じられました。医師も、弁護士も、困窮する外国人に対して、どのように医療サービス・法的サービスをくまなく提供できるのか、重大な課題が残っています。

宗像オフィス 弁護士 北中茂

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九州避難者訴訟団ニュースNo5が発行されました

 九州避難者訴訟団ニュースNo5が発行されました。
 第2陣提訴や署名提出など10年の節目に活動が活発になっています。
 第1陣訴訟控訴審期日が11月16日14時30分から福岡高等裁判所で行われます。
 皆さんの声を届けるべくぜひご参加をお願いいたします。

 弁護士 坂口裕亮

九州避難者訴訟団ニュース№5

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秋バテ

 朝晩の冷え込みに驚いています。秋を通り越して冬が来てしまいそうです。
 10月半ばまではクーラーをつけるほど暑かったはずが…この気温差です。このまま冬に突入してしまうのかはまだわかりませんが、寒がりの私は慌てて羽毛布団を引っ張り出し、強制的に衣替えとなりました。これから寒暖差の大きな季節になっていきますが、急激な気温の変化は体調を崩しやすいので気をつけなければならないなと思います。
 こういった気温の変化等による身体の不調は自律神経の乱れによるもので、「秋バテ」とも言われているそうです。だるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、食欲不振など様々な症状があるようですが、秋バテ対策としては、適切な服装によって温度差を管理する、バランスの良い食事・良質な睡眠を取る、適度な運動をすることが良いとのこと(秋バテに関わらず大事な生活習慣ですね…)。
 秋バテしないように冬に向けてしっかりと体調を整えていきたいと思っています。

 今年も残すところ数か月となりました。本部オフィスでは夏場にエアコンが故障するという非常事態が発生したものの、無事に秋を迎え、現在は空調も問題なく、通常通りご相談をお受けしています。初回の法律相談は無料となっておりますので、お気軽にご相談ください。

▼相談のご予約は以下までお電話ください。ホームページでも相談の申し込みを受け付けております。
【相談予約受付電話 092-642-8525 受付時間 平日9時~17時半】


本部オフィス(福岡市東区)事務局W

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人権セミナーに参加して

去る10月15日にNPO法人九州アドボカシーセンターが開催した人権セミナーにzoom参加しました。今回のテーマは「コロナ禍における雇用脆弱層の実態と弁護士の役割」です。労働審判が年間3500件前後で推移する中、特に今回は長期化するコロナ禍を理由に解雇や内定取り消しを受けた方の事例の紹介でした。

今年2月の人権セミナー「正規労働者と非正規労働者の格差を考える」でも感じましたが、今回も同じく、当事者となられた方の勇気と行動力、それに寄り添い結果を出された弁護士の熱く強い思いに胸を打たれました。自分に置き換え、果たしてここまで頑張れるかと考えました。また弁護士に相談するまでに辿り着かない不安な思いを抱えている人がどれほどいるのかと思うと、それにも心が痛みます。

今回の事例の方々は、現在、希望を持って働いておられます。働く意思のある一人ひとりが力を十分に発揮できる社会になることを願います。

弁護士とは、助けを求める人の足元を照らし、行く先を示す光となることを実感し、相談に来られる方々に寄り添う弁護士を支えられる事務局でありたい、と気持ちを新たにした人権セミナーでした。

宗像オフィス事務局S


~NPO法人九州アドボカシーセンターとは~
人権課題に取り組む弁護士を志す学生を支援するため、法科大学院発足と同時に設立されたNPO法人です。九州アドボカシーセンター主催の弁護士の魅力セミナーは、そのような弁護士、学生向けではありますが、一般向けにも興味深い話題のセミナーを定期的に開催しています。

昨今は、感染拡大防止の観点から、ZOOMでも参加できるようになりましたので、興味のあるセミナーを見つけたら、是非お気軽にご参加ください(参加費不要です)。

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コスモス満開(旧望山荘コスモス畑)~かすや巡り2021⑦

今週から朝夕の寒暖差が大きくなり、季節の変わり目を感じています。
 旧志免町高齢者福祉センター望山荘(糟屋郡志免町片峰)近くの高台にある広場は、秋の風物詩であるコスモスが一面に咲いています。
 粕屋町や志免町の街をバックに、ピンクと白のコントラストがとても綺麗で、現地打合せから帰る途中、しばし車を停めて、見頃の花を楽しむことができました。

 粕屋オフィスでは、平日の相談の他、夜間または休日相談、高齢や障害をお持ちの方で来所の困難な方のために出張相談等を定期的に実施しています。
 糟屋郡内各町の施設で、定期的に実施している巡回相談は、現在、開催を見送っておりますが、交通の便が悪い等、様々な御事情で来所が難しい方のご希望にも対応できるように再開可能となれば、当ホームページや各町の広報にてご案内差し上げます。

<休日相談>
●10/23(土)10~15時@粕屋オフィス
●11/13(土)10~15時@粕屋オフィス
●11/27(土)10~15時@粕屋オフィス
*出張相談、夜間相談は随時、承っております。

弁護士 髙本 稔久(粕屋オフィス)
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趣味の園芸~モンステラ~

 切込みの入った葉がとても美しいモンステラは、園芸店で見かけるものは大きなものが多く、置き場所がないので入手できずにおりましたが、昨年の10月頃に姫モンステラとジェイドシャトルコックという小型のモンステラ2種をみつけて、入手しました。

 姫モンステラはよく見るモンステラの小型版といった感じで、やはり葉の切れ込みのある様子が美しく、ジェイドシャトルコックは葉が肉厚で緑が濃いところが格好良い、現在私のお気に入りの観葉植物の1つです。

 写真のとおり、姫モンステラは大変順調に生長して、大きくなりましたが、ジェイドシャトルコックは思ったように生長せず、葉の肉厚さ、濃い緑という最大の魅力が発揮できていない状態です。
 いつもは鉢植えを入手したら一回り大きい鉢に植え替えをするのですが、ジェイドシャトルコックは、入手時に植え替え不要と聞いていましたので、そのままにしていたところ、半年くらいたったところで、周りが茶色になった葉が増えはじめたので、慌てて植え替えてみましたら、現在は、葉が茶色になることもなく、新しい葉が出て来はじめてほっとしています。

 どちらのモンステラも、伸びすぎた茎を切って、水につけて発根させて、増やしていこうと思っています。
モンステラは、姿かたちの美しさだけでなく、手軽に自分で増やしていくことができるのも魅力の1つです。お世話も手間がかからず、おすすめです。
  
【2021年11月の朝倉オフィスの出張相談のご案内】
朝倉オフィスでは、毎月筑前町コスモスプラザ(福岡県朝倉郡筑前町篠隈373番地)で無料法律相談会を実施しております。
【11月の相談会の日程】
2021年11月19日(金)13:00~16:30 (筑前町コスモスプラザ)
 (定員)3名(1名1時間)
相談ご希望の方は、電話予約制(申込み順に受付)となっておりますので、朝倉オフィスまでお電話下さい。
朝倉オフィス ℡0946―23―9933(平日9:00~17:30)

朝倉オフィス事務局

姫モンステラ

姫モンステラ


ジェイドシャトルコック

ジェイドシャトルコック

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リモートランチ第2弾

8月に引き続き、当法人全体をオンラインで繋いでリモートランチを行いました。

進行はオフィス持ち回りで担当することになっており、10月は宗像オフィスが担当しました。

今回はクイズ大会を企画し、パワーポイントを使って福岡や宗像に関するものから所員に関するクイズまで幅広く出題しました(例えば、「宗像には、宗像サニックスブルースという実業団チームがあります。何のスポーツチームでしょう」(ちなみに正解はラグビーです))。

クイズ大会は大いに盛り上がり(?)他オフィスに宗像のことをさらに知ってもらう良い機会になったと思います。私自身も、宗像や所員の新たな一面を知ることができました。

次回のリモートランチも楽しみです。

 

●宗像オフィスで注文したお弁当:「仕出しふか田」の‘むなかた牛弁当焼肉‘(#宗像エール飯 (muna-tabi.jp)より)

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●パワーポイントを使ってクイズ大会

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宗像オフィス事務局M

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新しい車

先日、平成19年式、約12万キロを走った愛車を手放し、同じ車名で平成29年式の中古車を購入しました。前と同じ車だから性能はさほど変わらないだろうと思っていたのですが、10年の間に様々な機能が加わっており、驚きました。

例えば、エンジンをかけると「携帯電話に接続できません。携帯電話を忘れていませんか?」というアナウンスが流れます。うっかり忘れてしまうことがある私には大変ありがたい機能です。他にも、走行中に車線からはみ出したり前の車に近づきすぎたりすると「ピーピー」音でお知らせしてくれ、そういえば家族を助手席に乗せて走ると「左に寄りすぎ」と言われることがあるのを思い出し、「あぁ本当だ…」とあらためて反省もしました。

「すごいな、どういう仕組みでこうなっているんだろう」と感心する一方で、これから自動運転などの技術がますます発達し、映画で見たような未来の車が走る日もそう遠くはないのかもしれないと想像しました。そしてさらに「その時の交通ルールはどうなっているのだろう?」「万が一事故が起きた時の対応はどうなるのだろう?」等々、私には到底考えが及ばないのですが、着実にその未来は近づいてきているのだなぁと実感しました。

本部オフィス(福岡市東区)事務局K

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かすやの水がめ、鳴淵ダム~かすや巡り2021⑥

猛暑と長雨の夏も終わりを迎え、朝晩、涼しくなってきましたね。
先日、現地調査の合間に、鳴淵ダム(なるふち、糟屋郡篠栗町篠栗)に立ち寄ってきました。
多々良川水系で、洪水調節、水道用水の供給等を目的として2002年に管理開始された県営ダムだそうです。

緑色の円錐型のデザインの建物がダムに並んでおり、まるでヨーロッパのお城を思わせます。ダムの上からみると、公園に色とりどりのテントが張られているのがみえます。
というのも、ダムの麓には、川遊びができる公園があるのです。駐車場やトイレも完備されています。山に囲まれて、遊ぶには良い環境です。遠くに、JR篠栗線の電車が通るのも見え、子供達には喜ばれそうですね。夏になると水遊びをする家族が多いようで、この日も、多くの家族が遊んでいました。
ダムの上から見る景色も良く、暑い夏にこそぴったりな避暑地です。
今年の夏は終わってしまいましたが、ぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。

さて、粕屋オフィスでは、平日の相談の他、夜間または休日相談、高齢や障害をお持ちの方で来所の困難な方のために出張相談等を定期的に実施しています。今後の休日相談日は下記のとおりです。
<休日相談>
●9/23(木祝)10~15時
●9/25(土)10~15時
●10/9(土)10~15時
●10/23(土)10~15時  *いずれも当オフィスにて。
出張相談、夜間相談は随時、承っておりますので、お申込み時に御希望をお知らせください。
なお、糟屋郡内各町の施設において定期的に実施している巡回相談は、現在、開催を見送っておりますが、再開が可能となった場合には、当ホームページや各町の広報にてご案内する予定です。

弁護士 花田弘美(粕屋オフィス)

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朝倉市へ被災者支援に関する要望書を提出しました

2021年9月8日、当法人が支援する「平成29年7月九州北部豪雨朝倉被災者の会」が、朝倉市に対し更なる被災者支援を求める要望書を提出しました。以前、当ブログ(災害公営住宅・柿添団地でアンケート調査を実施しました)にて災害公営住宅(杷木団地・柿添団地)でアンケート調査を実施したことをお伝えしておりましたが、そのアンケート調査を受けて要望事項をまとめたものです。

九州北部豪雨から4年が経過しましたが、復旧工事も未だ道半ばです。また、被災者が抱える問題は複雑化しています。人口減少や過疎化、高齢化など日本全体が抱える社会問題とも深く絡み合っているためです。

例えば、被災前は持ち家に居住し農業を営んでいた方は、現在は災害公営住宅に居住し、どうにか家賃を支払うことができているが、義援金等を切り崩しながら生活を維持しているだけで、それが尽きてしまえば、農業の再開も難しく生活が立ち行かなくなってしまう可能性が高い方もいらっしゃいます。

今回の要望では、加算支援金の申請期限の延長や地域コミュニティの維持再生に向けたソフト面での支援、災害公営住宅での生活の利便性を高める施策の実施など8項目を求めていますが、最も強く求めたのは、災害ケースマネジメントの実施体制の構築です。

朝倉市は、災害ケースマネジメントに類似する事業として「地域支えあいセンター事業」を朝倉市社会福祉協議会に委託する形で実施し、2021年4月からは朝倉市自身が同事業を引き継ぐ形で現在も実施しております。同事業は、各被災世帯を「支援区分」に分け、その区分に応じて、支援員が訪問や電話連絡を行う回数等を決め、訪問等の結果明らかとなった問題を解決したり関係各所に誘導したりするという内容です。

ただ、アンケート調査の結果では、同事業を知らない、または役に立たなかったと回答した世帯が相当数ありました。

この事業自体、全国でも実施事例が少なく、各自治体も手探りで行っているのだと思われます。

朝倉市に限らず、昨今全国的に増加傾向にある豪雨災害に備えるためにも、朝倉市の事例を教訓にすることは必須だと思います。
また、息の長い支援を行うには、地域ごとに支援体制を組む必要があります。
 
朝倉市長からは、「被災者の家庭環境健康状態だけでなく、その方々のお住まい、新たに住まいを構えようとされる方に対し、安全性や普及のスケジュール等をしっかり踏まえて、行政区やコミュニティの皆さんとの連携、協力して、方向性や具体的施策を協議している。今後、復興推進室、支え合いセンターを引き継ぐ形で、被災者再建に向けて努力したい。」との言葉があり、要望書を前向きに捉えていただけたと信じております(信じたいという表現のほうが正確かもしれません)。

当会は、この要望書の実現に向けて今後も朝倉市を中心に関係各所と協議を重ねていく予定です。まずその手始めとして10月中を目途に要望書に対する回答を朝倉市から受け取る予定になっていますので、このブログでもまたご報告できればと思います。


朝倉オフィス 弁護士坂口裕亮


平成29年7月九州北部豪雨からの復興・生活再建に関する要望書

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